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短編読み切り



「大首領様、あとはこのマスクを被せれば処置は完了いたします」
「そうか、やれ」
大首領の命令で白衣を着たキラー戦闘員が鋼鉄のベッドに寝かされている女の頭に紅い蝙蝠が描かれた漆黒のマスクを被した。



「待てっ! バットレディ、今日こそお前を…逮捕する!!」
思わず口にしそうになった言葉を押し殺して、αセイバーがセイバースティックを構える。
「フフッ、αセイバー」
国立博物館に展示されていた秘宝を盗み出した犯罪組織キラーのバットレディを追い詰めたαセイバー。
「いつも私の邪魔をするのね。いいわ、γセイバーのあとを追わせてあげる。フフフッ」
同僚であり、恋人でもあったγセイバー霧島マリアの命を奪った仇敵が唯一、露出している深紅のルージュが塗られた口元を邪悪に吊り上げ微笑む。
「ナッ!?」
今すぐにでも葬り去りたい敵の声に驚愕するαセイバー。
これまで幾度となく戦った彼女の声とは異なる聞き覚えのありすぎるその声にαセイバーの心は大きく揺らいだ。


フィットネスクラブを占拠したバットレディはその地下で女性会員をキラーの女戦闘員に改造していた。
友人にそのフィットネスクラブに通うようになった妹の様子がおかしいと相談された霧島マリアは、潜入捜査を志願し、そこがバットレディのアジトと化していることを掴んだ。
そして2週間前、機動警察セイバーはバットレディのアジトを急襲、バットレディを捕獲寸前まで追い詰めたが、セイバーに捕まることよりも死を選んだバットレディはアジトの自爆スイッチを作動させた。
捕らえられていた女性たちと一度はアジトの外に脱出したγセイバーだったがバットレディの確保にこだわり、崩れ落ちるアジトに舞い戻ったが、直後に起こった激しい爆発は跡形もなくアジトを吹き飛ばし、バットレディはおろか、γセイバー霧島マリアの亡骸すら発見されることはなかった。

だが、その自爆したはずのバットレディが不敵な笑みを浮かべ、αセイバーの前に立っている。

「ま、まさか…」
「まさかホントに私が自爆すると思っていたの? フフフッ、機動警察はおバカさんの集まりね。燃え盛る炎の中を舞い戻ってきたγセイバーがいい例。フフッ、彼女の最後、どんなだったか知りたい? 知りたいでしょう?」
たたずんだまま動こうとしないαセイバーの背後に回り込むように移動するバットレディが腰のムチを手に取る。
「まさか…そんなことあるわけ…」
「フフフッ、爆発の中でγセイバーをちょっと油断させて、そして…」
簡単にαセイバーの背後をとったバットレディがムチをαセイバーの首に巻きつけて一気に絞め上げた。
「カハッ」
「こうやって絞め殺してあげたわ! フフフッ」
深紅の唇を舐めながら口元を歪めるバットレディ。
「や…やめろ………リ…ア…」
「エッ…」
αセイバーの漏らした言葉がバットレディに一瞬のスキをつくり、そのスキを見逃さずαセイバーは脱出し距離をとった。
「ど、どうしたと言うの… 手が…手が震えて…」
「マリアだろ、マリアなんだろ!」
「黙りなさい!! 私はバットレディ、キラーのバットレディよ! 霧島マリアは私がこの手で殺したわ!!」
「思い出せ、マリア!」
唇を小刻みに震わせながら、フラフラと後退するバットレディ。
「顔が見えなくても俺にはわかる。その声、忘れられるものか…おまえはマリアだ、霧島マリアだ!!」
「黙れと言ってる!! 霧島マリアはγセイバーは私が殺した。アジトと一緒に葬ってやったのよ!」
「なら、その鬱陶しいマスクを剥がして素顔を見せてもらうまでだ!!」
言うよりも早くセイバースティックの切っ先がバットレディのマスクをかすめ、隠された顔の一部を露わにした。




「こ、これはどういう事なのでしょうか! 大首領様」
「バットレディ、まさかお前が裏切るとはな」
マスクを切り裂かれ顔半分を露出したバットレディが拘束されている。
「だ、大首領様、わたくしは大首領様を裏切ってなど…」
「フフ、裏切っていないと申すか。ならば、これはどう言うことだ?」
天井から降りてきたモニターに映し出される映像。
αセイバーを返り討ちにしたが、とどめを刺さずにその場を立ち去るバットレディの姿が映し出されていた。
「これは…」
映像を見終わったバットレディの顔は蒼白になり言い訳の言葉も出せずにいる。
「なぜ、αセイバーにとどめを刺さなかった」
「そ、それは…」
「説明できぬか。フフ、αセイバーはおまえを『霧島マリア』と呼んだのではないか」
(そう、彼は確かにそう言った。そして『俺たちは仲間だ』と)
戸惑いの表情をみせているバットレディの耳に信じられない言葉が飛び込んでくる。
「フフ、お前に本当のことを教えてやろう。再洗脳を施す前にな」
「再洗脳…とは、どういうことなのですか。大首領…様」
「自爆したバットレディのアジトで倒れていたおまえを回収し、キラーのバットレディとしての記憶を植えつけたのだ。記憶を失っていたおまえをバットレディとして洗脳することは造作も無いことだったよ。まさか、記憶を取り戻すとは思ってもいなかったがな」
「あのとき…αセイバーの言葉を聞いたあのとき、浮かんだヴィジョンは…本当の私の記憶」
「フフ、やはり記憶が戻りはじめていたか。そうだ、お前は機動警察γセイバー霧島マリアだったのだよ」
「私が機動警察γセイバー、霧島マリア………そう、私はバットレディを捕まえようとしてアジトに戻って… よくも私を…」
記憶を取り戻したマリアが澄んだ瞳で大首領を睨んでいた。
「そう怒るな。もうおまえに帰る場所はないだろう。新しいγセイバーが活躍し、何より、おまえのその手は命を奪った者たちの血で真っ赤に染まっている。フフ、これからもキラーのバットレディとして働くがよい」
大首領の手には紅い蝙蝠が描かれた新しいマスクが用意されていた。
「馬鹿にしないで!! 2度とそんなもは着けないわよ!!」
「フフフ、安心しろ。すぐにキラーの一員として働けるように再洗脳してやる」
強気な言葉を口に出しても拘束され、抗うことができないマリアの顔が再び悪魔に変えられる恐怖に歪む。
「い、いや、やめて…もうそんなものを着けて仲間と戦うのイヤ…」
「フフ、キラーの洗脳を受けたおまえに逃れる術はない。おまえが拒絶しようとも、この装置から流れ込む情報をおまえの脳は素直に受け入れ、以前よりも深くキラーとしての意識を植え付け洗脳される。2度と機動警察だったときの記憶が戻ることが無いよう完全にな。それだけではない、これからは身も心も私に尽くせるようしてやろう。はじめろ」
大首領の命令で白衣を纏ったキラー戦闘員がマリアの胸と陰部に装置を取り付ける。
そして、洗脳用のヘルメットと口と鼻を覆う酸素マスクのような物が被された。
「や、やめて、悪魔にされるくらなら、殺して…死な…せて…」
怯えるマリアの悲痛な叫びは直ぐに消えた。
胸と陰部に取り付けられた装置から与えられる刺激とヘルメットから送り込まれる音声信号、マスクから噴出される洗脳ガスがマリアを再び悪魔に変える。
「アッ…アァァ………ハイ…わたしは…キラー……キラーのバットレディです……ハイ、キラーに永遠の忠誠を誓います。ハイ、私は大首領様に全てを捧げます」




「目覚めよ、バットレディ」
その声に応え、ゆっくりと目を開けるマリア。
その瞳には蛇のような冷たい輝きが宿っていた。
「気分はどうだ、バットレディよ」
上体を起こし潤んだ瞳を大首領に向けて答える。
「はい、とてもいい気分です。大首領様」
「バットレディよ、これからも我が片腕として働いてもらうぞ」
鋼鉄製のベッドから下り立つと大首領に寄り添うマリアが媚びた瞳で大首領の顔を見上げる。
「はい、喜んでキラーに大首領様にお仕えいたします。私はバットレディ、大首領様に全てを捧げる女です」
新たに用意されていたショートマントをバットレディに着けると、マリアが拒絶したマスクが渡される。
恍惚の表情で口だけが露出するマスクを被るマリア。
「大首領様、何なりとお申し付け下さい」
バットレディは露になった唇を舌先で湿らせた。
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Author:孫作 ( magosaku )


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