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Rouge et noir - 2 -



「ちょっと待ったァァ!!」
重なり合うように倒れている三人に近づくシルヴィーの前に
あやめと真琴が立ちはだかり、あやめは上段に真琴は中段に鉄パイプを構えた。
「ホォ… そんな物で私の邪魔をする。  お前達も『X-fix』か、ならば抹殺するだけだ」
「えっくすふぃくす?  何それ?   僕は春日真琴! こっちは榊山あやめ先輩
 あなたはかなりの使い手とお見受け致しました。よろしければお名前をお聞かせ願いたい」
「真琴 冗談言ってる場合じゃない。 この人、かなり強いよ」
シルヴィーの殺気に反応したあやめは素早く相手の動きに反応できる
最も攻撃的な構え八相に構え直していた。
あやめが構えを変えたことで目の前の相手が想像以上の実力を
持っていることを理解した真琴の顔からも笑顔が消える。
「面白いヤツらだ、いいだろう相手をしてやる。 こい」
「先輩、僕から行くね    セヤァー!!」
先陣を切りシルヴィーの喉元目掛けて突きをはなつ真琴。
その突きをシルヴィーが剣で受け流すと真琴をフォローするように
シルヴィーの間合いの外からあやめの突きが襲う。

絶えずあやめか真琴のどちらかがシルヴィーに攻撃を仕掛け
シルヴィーが防戦一方のように見えたが彼女はそれを楽しんでいるようだった。
(いいコンビネーションだ…)
互いの動きを把握してシルヴィーを攻撃するあやめと真琴の連携攻撃に『X-fix』の三人も見惚れていた。
「へ~、栗栖ちゃん、或徒ちゃん あの二人やるやん」
「何、関心してるんだよ!! あいつら民間人だぞ、『X-fix』のあたしたちが民間人に」
「或徒ちゃん、民間人て言い方やめようよ。 愛流ちゃんもボッとしない
 態勢を立て直して、シルヴィーを攻撃しないとあの人たちが危ないよ。
 もう一度、フォーメーションβでいいよね。 或徒ちゃん、ケガ大丈夫だよね」
リーダー栗栖が或徒と愛流に現状を把握させると反撃の態勢を整える。

「ハァ、ハァ、ハァ、あやめ先輩、ハァ、ハァ、この人、ハァ、強い、ハァ」
「ふぅ…ふぅ…ふぅ……真琴、大丈夫?  まだ、行けそう?」
「ハァ、ハァ、いやァ、ちょっと、ハァ、ハァ、キツイです、ハァ、お腹すいたァ」
「ふぅ…しかし、ここまで見事にかわされると腹が立つわね。  ふぅ…ふぅ……ふぅぅぅ
 よし!!  真琴はしばらく休んでて   ハアァァァ」
あやめが自分の持つ得物のリーチを活かし単独でシルヴィーへの攻撃を再開する。
(あれだけの攻めを繰り返して、まだ単独で攻撃してくるのか… 面白い)
あやめの攻撃を冷静に分析しながら、かわし続けるシルヴィーに『X-fix』の三人も加わろうとした。
「シルヴィー!! 次はあたしたちが相手だ!!  民間人はここから避難しろ!!」
「或徒ちゃん!  すみません、助けて頂いたのに失礼なこと言って
 私たちが時間を稼ぎます。ですから、その間にお二人はここから逃げて下さい」
「いま逃げろって言った?  ホント無礼なヤツ!!」
栗栖の言葉に敏感に反応した真琴が切っ先を三人に向けて構えた。
「真琴、やめなさい。 ケガは大丈夫なのですか? どういう経緯の戦いかは存じ上げませんが、
 ようするにわたしたちが居ては邪魔になる。 と言うことですね」
あやめは上段に構えたままシルヴィーから目を離さず呼吸を整えている。
「そう言うことだ。 さっさとどこかに行ってくれ!」
「或徒ちゃん!! ホントにすみません。
 お二人の連携がホントに凄かったので或徒ちゃん、嫉妬しているんです」
「五月蝿い!!  愛流がもっと上手くやれば、わたしたちだって」
「ウチとちゃう!! 或徒ちゃんや!」
(『X-fix』とは無関係の人間のようだな……榊山あやめ 春日真琴)
しばらく五人の口論を傍観していたシルヴィーが剣をおさめ踵をかえした。
「逃げるのですか?  まだ、勝負がついていませんが」
その言葉を聞いた真琴と『X-fix』の三人が一斉にシルヴィーを見やる。
「邪魔な連中が居てはな…」
「おい!! 邪魔って誰のことだ!!」
解ってはいたがシルヴィーの言葉に或徒は声を荒げた。
「キミたちに決まってるじゃん」
その場の空気から相手に戦意は無く、既に戦いが終わっていることを感じ取った
真琴が小声で囁くと或徒は真琴を睨み唇を噛みしめていた。
「『見逃してやる』と言うことですか。 でも、このお三人ならあなたには負けないと思います」
あやめも構えを解きシルヴィーに言葉を返すと
「榊山あやめ、一つ聞きたい。 なぜ、お前達は私を恐れず挑んできた」
その問いかけに真琴が真剣な表情で答えた。
「それは、僕の中にある武士の」
「真琴  黙ってなさい」
「はい…」
「すみません。 シルヴィーさん…でしたね
 私も真琴も怖いと思う前にあなたと剣を交えて見たいという衝動に駆られた。 それだけです」
「なるほど ならば、次に交えるときは、もう少しまともな得物で戦いたいものだな」
あやめは手にしている鉄パイプにちらりと目をやると
「そうですね、これではあなたに失礼ですね」
嬉しそうな表情で語り合うシルヴィーとあやめ。
だが直ぐにシルヴィーは厳しい視線を『X-fix』の三人に向けた。
「『X-fix』、次はもう少し楽しませて欲しいものだな」
そう言い残すとシルヴィーの姿は夕闇に溶けるように消えていった。

「私たちの完敗ですね。 あやめさん、真琴さん、今日は助けて頂いてありがとうございました。
 あっ、すみません。わたしはこのチームのリーダーで赤城栗栖と申します。こっちが瀬川或徒で
 こっちが水無瀬愛流です。わたしから詳しいことをお話する訳にはいかないのですが、これだけは
 今日のことでお二人も『S.S.B』に狙われることになると思います。詳しいことはのちほど別の者
 がお伺いすると思いますので、私たちはこれで失礼します。或徒ちゃん、愛流ちゃん、撤収だよ」
「ふざけるな!! あんたたちが割り込まなければ… あいつだけはわたしの手で…
 この手で倒さなければだめなんだ……   わたしは親友のカタキを討つことも…」
シルヴィーに命を奪われた親友の顔が或徒の脳裏に浮かび涙が頬をつたう。
「シルヴィーさんとあなたがたにどのような因縁があるのかは存じ上げませんが、ただ
 今の皆さんではシルヴィーさんに勝つことはできないのでは…」
あやめの言葉は『X-fix』の三人にとって敗北よりも辛い一言だった。


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