「…あ…あぁ……」
床の上に記された文字が薄紅に輝く。 その中央で手首と足首を鎖で床に繋がれた女が、微かな笑みを浮かべ身体を震わせていた。
妖魔と呼ばれる異形の姿をした化け物に対抗する為に組織された妖魔遊撃隊『ナイトブレイカー』。
いつものように妖魔を撃退した彼らの前に、妖魔四天王を名乗る『妖僧テンカイ』が立ちはだかった。 テンカイの圧倒的な力の前に、ナイトブレイカーは成す術も無く破れ、メンバーの1人ホワイトブレイカーが捕らわれてしまった。
荒廃した副都心。
その象徴だったビルは『妖魔殿』と呼ばれる妖魔の巣窟と化している。 テンカイに捕らわれたホワイトブレイカーは、白銀に輝く特殊装甲スーツ『ブレイクスーツ』を奪われ、妖しい術の中にいた。
「グフフフ…ようやく素直になりよったか」
「…そんな…こと…ありませんわ……いまのはぁ…あぁぁ………ムグぅ…ング…ング…ング…」
全身を駆け巡る心地よい痺れに、ホワイトブレイカー根来しのぶの鍛えられた身体が弓なり、堪らず声を漏らした口に赤黒い珠が捻じ込まれる。
「グフフッ…まだ従珠(じゅず)が足りぬようだな。 だが素直になれるまで、幾らでも喰わせてやるぞ」
黒い衣と笠を纏う妖僧テンカイが首から提げた従珠玉をもう1つ引き千切ると、しのぶの口を無理やり開かせ捻じ込んだ。
「ンン…ングぅ…ング……ンフぅ…ンフぅ…ンフぅん…」
自分を従わせようとするテンカイを拒む度に、しのぶは心地いい、うっとりする気持ちにさせられていた。
「グフフフッ…あらがってもムダなこと。 素直に妖魔の悦びに溺れよ、我に服従するのだ」
頭の中が真っ白になり、何も考えることができないしのぶの頭にテンカイの声が木霊する。 だがその言葉を拒絶するしのぶは首を左右に振り続けた。
「グフフッ…気に入ったぞ女。 ならばとっておきをくれてやろう」
テンカイは首から提げた従珠の中央にある他とは比べ物にならない大きさの従珠玉を千切ると、股間で迫立つ肉棒の先から滲み出ている粘液を塗りつけた。
「グフッ…これを挿れられて正気でいた女はおらんぞ」
テンカイはしのぶの腰を持ち上げると、従珠の効果で十分潤っている秘所に粘液を塗りつけた巨大な従珠を膣口にあてがい、一気に指で押し込んだ。
「イッ!…」
激痛が快楽に溺れ掛けていたしのぶを正気に戻す。 床の上に下ろされたしのぶはテンカイを睨みながら、少しでも離れようと床の上を這いずる。
「なにをされても… あなたの…思い通りには…」
「グフフッ… 淫溺妖従堕」
「エッ!? はぅッ!…」
テンカイが印を結び言を唱えると、しのぶはビクンと体を震わせ、淫蜜を飛び散らせて一気に昇りつめていた。
「な……な…にを……」
「淫溺妖従堕 淫溺妖従堕」
「アッ!… ハゥッ!…」
仰向けに倒れたままのしのぶの背中が2段階に仰け反り、淫蜜が勢いよく飛散する。
「…こ…こんなことを…しても…ムダです…」
「グフッ… 淫溺妖従堕」
「わたしは…妖…魔に…屈したり……いぐッ!… ……あぁ…」
「グフフッ…体の疼きを抑えることが出来ぬであろう 淫溺妖従堕」
「はぁッ!…」
「グフッ…堕ちるがいい、身も心も快楽の虜となれ! 淫溺妖従堕 淫溺妖従堕 淫溺妖従堕」
「…あなたの…おもい…どおりに…はひッ!… はふッ!…… イクぅッ!……」
全身に快感が迸り、とめどなく溢れ出る淫蜜が床に溜りをつくる。
下腹部から波紋のように拡がる快感は回を追うごとに強くなり、体は更なる快感を求める。 だが、胸と淫核に伸ばされた手が望みを叶えることはない。
「どう…して…… 弄り…たいの… もっと……もっと…よく…なりたいのに…」
ガチガチと鎖を鳴らし、体を弄ろうとするしのぶに先程までの姿はない。 数時間休む間も無くイカされ続けたしのぶは理性を失っていた。
「グフッ… 淫溺妖従堕 淫溺妖従堕 淫溺妖従堕 淫溺妖従堕 淫溺妖従堕ッ!!」
「いィ! とまらないのぉっ! イクぅッ! イクぅッ! イクぅぅぅッ!!」
絶頂の連続に悦びの声をあげるしのぶの瞳には従珠の赤黒い妖気が陽炎のように揺らめき、陰核の上の肌に妖魔の旗印でもある黒い炎の印が痣のように浮かびあがっていた。
「…はぁん……イィ……イィ…」
背中を反らせたまま薄笑いを浮かべるしのぶを見下ろしながらテンカイが従珠を千切り、さっきと同じように肉棒の先から滲み出ている粘液を塗りつけ、それをしのぶの鼻先に近づけた。
「グフフッ…喰え」
テンカイの言葉に小さく頷いたしのぶは嬉しそうに微笑むと、それを口の中に入れてピチャピチャと淫らな音をたててしゃぶり、溶け出した従珠が混ざる赤黒い涎を垂らす。
「グフフッ…」
テンカイの命令に従順に従うしのぶの拘束が解かれ、自由になった手で自慰をはじめたしのぶ。 だがそれだけでは満足できず、腕を組み仁王立ちしているテンカイの脚にすがりつく。
「いきたい……もっと…いきたいのにぃ…… おねがい…いかせて……いきたいのぉ…」
「グフッ…うぬの願い、叶えてやってもよいが…」
テンカイはボロ同然の着物を脱ぎ捨て、埃や垢でずず黒くなった躰を曝け出す。
「グフフッ…まずはうぬが口で、その舌でワシの躰を浄めよ」
四つん這いでテンカイを見上げていたしのぶは何でもしますと言わんばかりに何度も頷くと、テンカイの爪先から丁寧に舐めはじめる。 常人なら吐き気をもよおすその臭気も、いまのしのぶには芳しい蜜の香りに感じていた。 はじめはうっとりと恍惚の表情でテンカイの躰を舐めていたが、笠を被ったままの顔と肉棒を除く全てを舐め終えるころには呆けた表情は消え、凛とした顔つきに戻っていた。
「グフッ…そろそろよかろう。 うぬの願い、叶えてやろうか」
テンカイは自分の肉棒をしごきながら、しのぶを見下ろす。
「ンフフ… はい…よろしくお願い致します…」
しのぶは普段と変わりない笑みを見せていたが、どこか淫猥な雰囲気を含んでいる。 しのぶが舐めていたテンカイの躰にこびりついた埃や垢には邪悪な思念や妖気がたっぷりと含まれている。 テンカイはそれをしのぶに舐め摂らせて、快楽に溺れて無防備になったしのぶの心を自分の思いどおりになるよう作り変えていた。
「グフフッ…どうして欲しいか申してみよ」
しのぶは淫蜜が滴り落ちる秘所をテンカイに見えるように晒して見上げた。
「…わたくしの不浄な身体を…お清め下さいませ…」
仁王立ちしているテンカイの股間で迫立っているモノをチラリと見やり言葉を濁す。
「グフッ…それでは解らぬな。 もう一度申してみよ」
「…テ…テンカイ様の魔羅で… わたくしの不浄をお清め下さいませ…」
「グフフッ…それで良いのか? うぬにとって我らは敵、ではないのか?」
「わ、わたしが間違っていました。 妖魔王様こそがこの世を支配するお方。 この身の穢れを落し、妖魔王様にすべてを捧げ、御奉仕致したいと…」
「グフフフッ…それは妖魔に隷属し、従うということか」
しのぶの思想改造が完了したことを見取ったテンカイがゆっくりと腰を沈めて、しのぶの秘所に自分の肉棒の先をあてた。
「はい、どのようなことでも致します。 妖魔王様に御仕えして働けるなんて…夢のよう… 身に余る光栄にございます」
しのぶは自ら腰を動かして少しずつテンカイの肉棒を挿入していた。
「はぁッ… 妖魔王様に…永遠の忠誠を誓います… 未来永劫…妖魔王様に御仕え致します… …いぃッ…」
テンカイの肉棒を半ばまで咥え込んだところでしのぶは小さな絶頂を迎えた。
「グフフッ…よかろう。 ホワイトブレイカー、うぬの願い叶えてやろう。 生まれ変わるがいい、妖魔王様の忠実なシモベにな」
小さく痙攣しているしのぶをテンカイの肉棒が一気に突き上げる。
「キヒぃぃぃぃぃッ!! あたッ、あたってぇぇー! イィィッ! イクぅッ!」
長い黒髪を振り乱し絶叫するしのぶを壊れんばかりに突き上げるテンカイ。 しのぶが何度昇りつめようと、止めることなく激しく突き上げた。
「グフッ…もっと我が魔羅を搾れ、我が妖魔力を昂めるのだ」
テンカイの言葉に返事をするかのように、至極の快楽に溺れ半分白目を剥いたしのぶの首がガクガク折れる。
「グフィッ…そうじゃ… うぬが力で我が妖魔力を搾りと… ウゥッ…」
最深部まで挿入されたテンカイの肉棒がビクビク脈打ち始めると、白目を剥いたままの顔に邪な笑みが浮かぶ。
「グッ…グフフッ…受取れホワイトブレイカー、うぬを変える我が妖魔力を…ヌオォォッ!」
テンカイの妖魔力が籠められたドス黒い精がしのぶの中に大量に放たれる。 膣内で躍動するテンカイの肉棒を絞めつけ、最後の一滴まで搾り取ろうと淫靡に微笑み悶えるしのぶ。 その下腹部にある黒い炎の印が激しく燃え上がり、四つん這いのまま背中を反らすしのぶの全身を包み込んだ。 全身を焼かれ、長い黒髪も燃え落ちて炭のようになったしのぶが、ゆっくりと起き上がりテンカイの前にたたずむ。
「グフフッ…これでうぬも妖魔。 妖魔の将として、妖魔王ノブナガ様に仕えるのだ」
テンカイは脱ぎ捨てたボロから何かを取り出す。 ねじれた黒い角が2本生えた白い顔の面。 それを眼も鼻も口も判らなくなったしのぶの顔に被せた。 すると干乾びたようにヒビ割れ、カサカサだったしのぶの躯が妖艶なヌメヌメした光沢を帯びてゆく。 そして手足の指先に紫色をした爪が生え揃い、真っ白な顔の唇と瞼が紫に染まると、黒い躯に紫の陽炎が揺らめき、躯が透けて見える丈の短い、胸元が大きく開いた紫の法衣と頭巾が覆う。
「グフッ…それは鬼比丘尼の面。 うぬは妖尼鬼比丘尼となり、ワシと共に働くのだ」
しのぶの顔に被された面の紫に彩られた唇が微かにつり上り、ゆっくりと瞼が開かれる。 血のように紅く染まった眼でテンカイを見上げる鬼比丘尼となったしのぶの、紫の唇がヌチャリと裂け、牙をのぞかせた。
「ハイ、テンカイ様。 この鬼比丘尼に何なりとお申し付け下さいませ…ンフフフ…」
「グフッ…グフフッ…いつ逢うても美しいの鬼比丘尼。 して生まれ変った気分はどうじゃ」
「ンフフ…ありがとうございますテンカイ様。 素晴らしいですわ。 躯の内から力が、黒い力が満ち溢れてきますわ」
鬼比丘尼はテンカイの前に跪き恭しく頭を下げると、自分に妖魔力を注ぎ込んだテンカイの肉棒を紫の舌で舐める。
「グフフッ…鬼比丘尼…」
「ンフフ…テンカイ様… ご満足ゆくまで弄び下さいませ…」
テンカイは鬼比丘尼を押し倒すと、まだおさまらない肉棒を秘所にあてがい挿入した。
「グフフッ…ナイトブレイカー、4人になってもなかなかやりおるわ」
鬼比丘尼の酌を受けながら、自分が送り込んだ妖魔を殲滅するナイトブレイカーを眺めるテンカイ。
「ンフフフ…テンカイ様、彼らは妖魔を捕らえて尋問しているようですわ。 恐らくわたしを、根来しのぶを助け出そうと…ンフフッ… もう仲間ではないと言うのに… 健気で可愛いですわ」
鬼比丘尼はテンカイの隣に傅き仲間だった連中を紅い眼を細めて見やる。
「ンフッ…テンカイ様、面白い策を思いつきましたわ」
空になったテンカイの杯に酒を注ぎながら邪悪な笑みを浮かべる。
「グフフフッ…何だ」
「ンフフ…テンカイ様、わたしを彼らの元にお戻し下さいませ」
そう話す鬼比丘尼が黒い霧に包まれ、直ぐに霧が消滅すると、そこに根来しのぶの姿に戻った鬼比丘尼がいた。
「彼らが血眼になってわたしを探している今がチャンスですわ。 ナイトブレイカーに戻って、彼らを内部から… いえ、彼らを妖魔にするというのは如何でしょう」
「グフッグフフフッ…面白い。 今すぐ奴等の元に返してやろう鬼比丘尼」
「フフフ…テンカイ様、いまはホワイトブレイカー、根来しのぶですわ」
そして…
自分たちを破滅に導く陰謀とも知らずに、ナイトブレイカーは激闘の末、根来しのぶの奪還に成功した。
「よかった 無事だったんですね」
「えぇ…こっちよ…」
邪竜兵に囲まれていた裕香は駆けつけたるりに助けられ、細く入り組んだ通路を警戒しながら進んでいた。
「すみませんでした。わたしがあんなことになってしまったから、るりさんを危険な目に合わせてしまって…」
「気にしないで…この先に女性が捕らえられているわ…」
裕香は話しかけても素っ気無い態度をされるのは、自分の不甲斐なさにるりが呆れているのだと思い、るりが邪竜帝国に操られていると疑いもしなかった。
「…ここよ…この奥の……壁際に…」
何もない岩壁の前に立ち止まると、岩と岩の隙間から女性たちのすすり泣く声が聞こえて来る。
「こんなところに部屋があったなんて…」
「え…えぇ……そうみたい…」
明かりのない暗闇で何も見えないはずだったが、ふたりは潜入の際、邪竜兵の黒い眼にカムフラージュした暗視コンタクトを入れており、そのおかげで昼間のような視野が確保され、任務に支障を来たすことはなかった。
「わたしが先に行きますね」
裕香はるりにそう耳うちすると、岩と岩の隙間に身体を潜り込ませて行く。 その後姿を見つめるるりの顔は苦悶にゆがみ、蒼白で脂汗をかいていた。
隙間を抜けると奥は広い空洞になっていた。
「あそこ、大きなカプセルが並んでいますね」
岩陰に身を隠し中の様子を窺っていた裕香は、背後にるりの気配を感じ小さな声で話をする。 そして返って来たるりの声ではじめて彼女の異常に気がついた。
「エッ!? ど、どうしたんですか、るりさん!! るりさん!!」
るりは自分の身体を抱きしめるように腕をまわし、地面に両膝をついて震えていた。
「…めん…なさい……れは……ナよ……たしは……・・・に……やつられ………から……やく……げて…」
るりが苦しそうに何かを訴えているが、はっきりと聞き取れない。 裕香は駆け寄り今にも倒れそうなるりを抱きかかえた。
「るりさん! どうしたの、るりさん!!」
「…に…げて……わたし…ジャ…ゥに……あや……」
すると突然周囲が明るくなり、ふたりが潜んでいる岩陰は武装した邪竜兵に完全に包囲された。
「邪竜兵!!」
「…ゅか…さん……に…げて……たしは…もう…うぅっ…」
るりの首がコクリと折れ、彼女はそのまま意識を失った。
「るりさんッ!!」
呼びかけに反応しないるりをそっと壁にもたれ掛けさせると、裕香は岩陰から飛び出して近い場所にいる邪竜兵から武器を奪い、襲い掛かってくる邪竜兵を次々に葬りさる。
倒しても倒しても岩の隙間から沸いて出てくる邪竜兵に、裕香はいつの間にか空洞の中央まで誘い出されていた。 そして身に着けたスーツの仕掛けで昂められた性感は、激しく身体を動かし続けたことで頂点に達しようとしていた。
「!? アァッ…」
背筋がゾクゾクする感覚をおぼえた裕香の動きが止まり、その一瞬のスキを突いた邪竜兵の爪が裕香の尖った胸先をかすめる。
「ヒッ!…」
ビクンと身体が震えた裕香の手から槍が落ち、るりと同じよう自分自身を抱きしめるように腕をまわす。
「ま…また……こんな…ときに……」
(…さっきより…キツい…………ダメ…たえられ……ない…)
頬を紅潮させて内股をしめる裕香は立っているのがやっとだった。
(こんな…状況なのに…どうして…こんなに……)
裕未のときと同じようにスーツに仕込まれた薬が快楽を昂め、体を麻痺させる。 裕香に気付かれることなく、邪竜のオスの生殖器は淫部に深々と挿入されていた。 少しでも体を動かせば一気に昇りつめそうになる。
(…こんどは…わたしが…るりさんを……まもらないと……ダメ…なのに……)
『これまでか…』裕香があきらめかけたそのとき。
「ずいぶん梃子摺らせてくれたみたいね」
裕香の萎えかけた心を奮い立たせる声が空洞に響く。
「ね、姉さん!! 無事だったのね! !?」
その声に戦意を取り戻しかけた裕香だったが、邪竜兵が退き包囲の一角が崩れるとその表情は凍りつく。 邪竜帝国の呪縛から解放されたハズの姉裕未が、漆黒の躯に紅の鎧兜を身に着けた姿で腕を組んで立っていた。
「ま、まさか… またその兜を被らされて邪剣士にされたの…」
「ウフフフ…それはどうかしらね」
「えっ?」
金色の瞳を細めて邪悪な笑みを浮かべた裕未が、ぐったりしているるりを引きずり出した。
「るりさん!!」
「フフフ…すべてはあなたたちを陥れるためのお芝居だったのよ」
「ど、どう言うことなの、姉さん…」
「ウフフ…私は自分の意志で邪竜帝国の戦士になったの。 身も心も邪竜帝国に、邪竜様に捧げる邪剣士ユミーザに生まれ変わったのよ。 それにるりも…ウフフフ…」
裕未はるりを支えている邪竜兵を押し退けると、るりの身体に自身の身体を密着させて、るりの身体を弄り愛撫する。
「ルリーザ、裕香は薬が効いて動きが鈍いわ。 さぁ、裕香を捕まえて来なさい」
「ゃ…やめ…はぅ……ゅ……ん…ゃめ…」
目を瞑り苦悶に顔を歪めたるりが小さく首を左右に振りあらがう。
「まだ正気を取り戻せる気力が残っていたのね。 でも…」
るりの胸を弄っていた指を秘部まで這わせ、挿入されている生殖器を指先で軽く押し込む。
「ぃ…や…ァ…ア……げ…て………ゅ…か…さん……にげ……ヒグゥッ!」
ビクンと体を震わせたるりの白目をむいた目が見開かれ、口元から涎が滴り落ちる。
「るりさんッ! 姉さんやめてッ!!」
「ウフフフ…ルリーザ 邪竜はとっても気持ちイイでしょう」
「ぁ…ゥ………ハ…ィ…」
るりは力なく首を折り頷く。
「るり…さん?…」
「ウフフフ…ルリーザ。邪竜王様にお仕えして邪竜帝国のために働くって、大好きな人に誓ったでしょう」
裕未が邪悪に微笑み、るりの耳元でささやく。
「ハィ……ヵシ…ム…」
顔を上げたるりは視線を彷徨わせ、しばらくすると薄笑いを浮かべてボソりと小さく声を漏らした。
「…邪竜王…さまぁ…」
「ウフフフ…ルリーザ、邪竜王様の命令よ。邪竜帝国のために働きなさい。裕香を捕まえて来るのよ」
裕未がるりから手を離すと裕香に向かってフラフラと歩き出す。
「ハイ…ユミーザ様……邪竜王様にお仕えし…邪竜帝国のために働くことを…誓います…」
「るり…さん… るりさんッ、しっかりして下さい!! るりさんッ!!」
立っているのも辛い状態の裕香に、淫猥な笑みを浮かべ近づいてくるるりから逃れる術はなかった。
「ウフフフ…裕香、諦めなさい。 いまのルリーザに何を言ってもムダよ。 それにあなたも薬が効いてイッちゃう寸前でしょう。 フフフ…ルリーザ、裕香をイカせて気持ちよくしてあげなさい」
「ハイ…ユミーザ様……仰せのままに…」
裕香の前に辿り着いたるりの手がゆっくりと胸と淫核に伸ばされる。
「や、やめてるりさん…正気に戻って……やめッヒィッ!!…」
大きく背中を反らせた裕香の意識は白い霞に包まれていった。
「うっくぅ……はぅあ……」
「クックックッ…悦んでいただいているようですね。ですが…」
リクライニングしたイスの上で濡れた声を漏らす女は、潜入するときに身に着けた邪竜の皮スーツと捕らえられて無理やり被されたトカゲの顔をイメージさせる口元だけが露出した全頭マスクを着けた姿で、だらしなく涎を垂らしていた。
「クックックッ…もう少し素直に悦べるようにしてあげましょうか」
邪悪に口角をつり上げたギールは女の身体を弄りながら、口に赤黒い粘液を流し込む。
「うっ…や…やめなさい……こんなことをして…わたしを…ムグッ…ンン…ンンン………ング…ング…ング…」
女は流し込まれる粘液を拒もうとしたが、甘美な味と香りが抗う気持ちをねじ伏せ、喉の奥へと受け入れさせる。そして淫らに変わってゆく自分を抑えようと、小さく首を振り堪えていた女の口から淫猥な声が漏れ、胸を愛撫されるとその声は激しさを増し、口の中にねじ込まれた鱗に覆われた指に舌を絡ませた。
「……ァ……アァ……ハァン……ンフ…ンフ……」
「クックックッ…紫苑裕未を堕落させた薬を、より効果的に作用するように調合しなおした物です。邪竜のスーツに仕込んであったこの薬と、被せたマスクが見せる幻から逃れることはできません。 クックックッ…ルリーザ、存分に邪竜の悦びを楽しみなさい」
邪竜兵になりすまして邪竜帝国に潜入した裕香とるりは、次第に強くなる身体の違和感に悩まされながらも、途中で逸れてしまった裕未と、未だ邪竜兵にされていない女性がいないかを調査していた。 だが、頃合を見計らって現れたギールと邪竜兵に襲われ、裕香は何とかその場を切り抜けたが、るりはギールに捕らえられてしまった。
「アッ…アァァ…クフゥん……ダメ……カシム…もっとやさしく……はぁう……あっ…あぁん……もっと…もっとぉ…」
るりが被されているマスクはイスの脇に備え付けられている端末機と繋がっていた。 そしてそれは、るりに大切な人との虚像を見せていた。
「ウフフッ…るりの調教は順調に進んでいるようですね」
「調教? クックックッ…なるほど、そうとも言えますね。クックッ… ところでユミーザ、どうしたのですか」
「はい 邪竜王様がお休みになられたので…… わたしがいては、お邪魔…でしょうか…」
裕未は物欲しげな目でギールを見上げると、薄い黒の半透明のボディスーツを着けた身体を密着させた。
「クックックッ…そう言うことですか。クックッ…クックックッ…」
「メスとしての勤めを……ウフッ…」
裕未はギールの前に跪くと、勇ましく迫立っている生殖器に優しく奉仕しをはじめた。
「クックックッ…ユミーザが協力してくれたおかげで、私の研究は飛躍的に発展しました」
「ウフフッ…邪竜帝国に仕える者として、当然のことをさせていただいているだけです」
数時間に及ぶまぐわいを済ませた二人は、リクライニグの上で身体を弄り悦びの声を上げているるりを見下し、冷たい笑みを浮かべていた。
「あ…はぅん………カシム…カシム……カシムぅ」
「ウフフッ…るりったら、ずっと彼氏と楽しんじゃって… フフッ…ウフフッ…」
るりの秘部にも裕未のときと同じように、スーツの内側に仕込まれていた邪竜のオスの生殖器が深々と挿入されていた。 裕未は邪悪に微笑むと、るりの秘部に挿入されているそれをグリグリと押し込むように弄ぶ。
「あくぅっ…はぁっ…い…いぃ…いいのぉ…カシムゥゥゥ」
これまでにない大きな絶叫とともに、るりの全身がビクビク痙攣し呼吸が乱れる。
「ウフッ…フフフフ…るりの頭の中は、カシムとエッチすることしかないんでしょうね」
裕未は胸の尖りや陰核を執拗に責め、るりのよがる姿を楽しんだ。
「クックックッ…ルリーザの心も身体も十分ほぐれたようですね。クックッ…」
裕未が作業の邪魔にならないようにるりから離れると、ギールはるりに挿入されている生殖器に細い管が繋がった針を突き刺し、マスクと繋がった装置を操作しはじめた。
「…あっ…あぁ……カシム……カシム…どこ……どこにいるの…」
見せられていた幻が消え、るりが怯えた声で見えなくなった恋人の姿を探すと、ギールがるりの顔を覗き込み彼女の名前を呼んだ。
「…ルリ…ここにいるよ」
「あぁ…カシム…」
マスクを通して見るギールの顔と聞こえる声。 るりにはそれが恋人の顔に見え、声に聞こた。 いまのるりは薬と快楽に侵され、仮想と現実の区別がつかなかった。
「カシム…」
「ルリ…」
嬉しそうに口元に笑みを浮かべたるりがギールの顔に手を伸ばす。 ギールはるりに口付けをして薬を飲ませると、捕食した人間から得た知識で恋人のフリをして、るりの心を掌握していった。
巧みな話術でるりを誘導しながら話をしていたギールが仕上げに入ろうとしていた。
「ルリ、これからはずっと一緒だよ」
「うん…カシムと一緒にいる…」
「ルリ、僕について来てくれるね」
「うん…どこまでも…カシムについて行く……」
素直に答えるるりにギールと裕未が顔を見合わせ微笑む。
「ルリ、僕と一緒に邪竜帝国に来るんだ。邪竜王様に忠誠を誓い、お仕えするんだ。 いいね」
「邪竜…帝国……邪竜王様に…忠誠を誓って………えっ…なにを言ってるの…カシム……邪竜帝国は…わたしたちの村を襲った…敵よ……父や仲間を殺した…カタキよ………敵に…わたしが仕えるだなんて…」
るりは拒む意思を見せたが、少し迷っている様子だった。
「邪竜帝国が村を襲ったのは、キミの父上が邪竜王様から竜珠を盗んだからじゃないか」
「それはそうだけど……えっ…違う…違うわカシム…邪竜帝国が襲ってきたから……戦う力を手に入れるために……わたしたちは邪竜帝国に…」
「ルリ、まだ混乱しているみたいだね。それは偽りの記憶。ルリは父上にそう思い込まされていたのさ」
「父に…思い込まされていた…」
「そうだよルリ。本当は父上が、全てを支配する力を手に入れようとして、邪竜王様から竜珠を盗んだ」
「ち…違う…違うわカシム……なにを………そう言えばあのとき……邪竜王の神殿で…カシム…あなたは…」
「僕たちは死んでない。邪竜王様はキミの父上に騙され、操られていた僕たちを助けてくれたんだ」
「…父がみんなを騙していた……邪竜王が…邪竜王様が…みんなを助けて………ウソ…そんなこと…」
「キミは術師に父上に従うように術をかけられて操られていたんだ」
「わたしは…操られて…いた……そんなこと…そんなこと…ない……違う…違う違う!!」
抵抗するるりにギールは口付けをして、誘導を促す薬を飲ませる。
「思い出すんだ、ルリ」
「ンフゥ……カシ…ム………わたし…わからない……なにがホント…なのか…わからないの…」
「大丈夫だ、ルリ。僕が思い出させてあげるよ」
「カシム…」
「僕を信じてくれるね」
「…うん…」
「僕が話すことだけを信じるんだ。わかったね、ルリ」
「…うん…」
こうして薬とギールの誘導でるりの記憶が作り変えられていった。
「ルリ、僕と一緒に邪竜帝国に来てくれるね。邪竜王様のもとで一緒に働いてくれるね」
じっくりと時間を掛けた催眠誘導で従順になりはじめたるりを邪竜帝国へ誘う。
「カシムの言うとおり…邪竜王様にお仕えすることで…父の犯したあやまちを償えるのかもしれない……それが一番いいことなのかもしれない………でも……でもやっぱり……わたし……」
施術を見ながら微笑んでいた裕未だったが、るりの煮え切らない態度に業を煮やした。
「ねぇカシム、ルリなんかいなくてもいいじゃない。 わたしとカシムでお仕えすれば…」
裕未の突然の行動にさすがのギールも驚きの表情を見せたが、るりを見やりニヤリと微笑んだだけで裕未を止めようとはしなかった。
「えっ…誰…誰なの……」
「ウフフフ…わたしのこと、忘れちゃったの?」
裕未はギールに抱きつきながら、るりの顔を覗き込む。
「ミ…ミーナ……どうしてミーナが……」
自分の顔を覗き込む裕未の姿は恋人に好意を寄せていた親友の姿に映っていた。
「ミーナは僕と一緒に邪竜帝国に来てくれる」
そう言いながらギールは裕未を抱き寄せた。
「エッ…」
「ルリ、キミも一緒に来てくれると思っていたのに…」
「ねぇ、カシムぅ…ルリはイヤだって言ってるんだから放っておきましょうよ。 それよりカシム…あっちで…ンフ…」
恋人の首に腕をまわし唇を奪う恋敵と、自分を見るときよりも優しい眼をしている恋人の姿が、るりに孤独と疎外感を抱かせる。
「ルリ…残念だよ……」
冷たい視線と言葉を残して、ギールと裕未の姿がるりの視界から消えた。
「ま…待って…待ってカシム………お願い…行かないで……」
るりは見えなくなった恋人の姿を探しながら、涙声で言葉を続けた。
「…何でも言うことをきく…ききます……だから……だから…行かないで……カシム…」
裕未の行動で予想外の展開になったが、ギールは満足気にるりの顔を覗き込んだ。
「ルリーザ、本当に何でも言うことを聞けますか? 邪竜王様に忠誠を誓いお仕えできますか?」
ギールが被せていたマスクを剥ぎ取って尋ねると、るりは涙を流し嗚咽しながら答える。
「…はい…邪竜王様にお仕えします……邪竜王様にお仕えさせて下さい……お願い…します…」
「クックックッ…いいでしょう。 ルリーザ、もう大丈夫です。気持ちを楽にしなさい」
ギールがリクライニグの横に手を伸ばすと鈍い振動と音が響き、るりの秘部の生殖器に差し込まれた細い管に赤黒い粘液が流れ込み、下腹部に巨大に膨れ上がった生殖器が浮かびあがり躍動をはじめる。 そして水中メガネのようなゴーグルが装着された。 挿入された生殖器からあたえられる悦びに合わせて、ゴーグル内に恋人とまぐあう自身の姿が映し出された。
「はぅあっ…あっ…あふぁあぁぁぁ………あはぁぁぁぁ…」
濡れた声を漏らし、だらしなく開いたるりの口に、ギールはオスの生殖器と細い管が付いたレギュレータを銜えさせると、管に青緑の粘液を流し込む。 そしてゴーグルに映し出している映像に邪竜王とまぐあうるりの姿をフラッシュバックさせた。
「オゴォ…ンゴォ…ンフぅ…ンフぅ…ンフぅ…ンフぅ…」
口元をモゴモゴと動かし、るりのくぐもった喘ぎが漏れはじめると裕未もモジモジと身体を捩りはじめた。
「この香り…ウフフッ……るりが飲んでいるのは邪竜王様の精液ですね…」
うっとりとした顔で舌なめずりをしながら、るりの顔を見つめる裕未がついさっき着込んだばかりのスーツを脱ぎ始めていた。
「クックックッ…これでルリーザの心も邪竜王様との悦びで満たされることでしょう。クックッ…」
そう応えるギールの股間も、妖艶で淫靡な香りを漂よわせる裕未に反応していた。
どれくらいの時間が過ぎたのか。
絶頂の連続で意識を失ったるりの隣で、ベッドに両手をついた裕未のお尻を押さえ、生殖器を突き入れるギールに部下の邪竜兵からの報告が飛び込んできた。
「クックックッ…紫苑裕香を見つけたようですよ。ユミーザ」
「ンフぅン…ンフぅぅぅん………ウフフッ…ギール様…わたしが裕香を捕らえて参ります」
さすがの裕未も疲労のいろは隠せなかったが、その瞳は色欲に染まり、秘唇は銜え込んだギールの生殖器を放そうとしなかった。 ギールは何度か腰を動かし、ヌチャリと淫猥な音をたてて引き抜き、鎧を纏いながら話をする。
「クックックッ…ならば、ルリーザも連れて行きなさい」
「るり…ルリーザを、ですか?」
裕未も薄黒のスーツを纏い、部下としてあてがわれたメスの邪竜兵に鎧を着けさせていた。
「クックックッ…そうです。お前たち二人の姿を見れば、紫苑裕香も我らに抵抗することの無意味さを知ることでしょう。 ルリーザの具合も確認しておきたいですからね」
「ウフフフ…かしこまりました。ギール様」
恭しく頭を下げた裕未が邪竜兵から受け取った紅竜の兜を被ると、淫欲に潤んでいた瞳が縦長の金色に変わり、紅いシャドウとルージュが目尻と口角をつり上げ、裕未を邪竜のメスから邪剣士ユミーザへと変貌させた。
「ドラゴンレッド紫苑です。すべての邪竜兵を排除しました」
『お疲れ様です。速やかに撤収して下さい』
「了解です。みんな、撤収よ」
「「「「了解」」」」
ドラゴンナイツは邪剣士ユミーザの兜を砕き、邪竜帝国に操られていた裕未を救い出した。
帰還した裕未が検査と治療で隔離されていたとき、先の戦闘で負傷し、医師弓永さやかの治療を受け順調に回復していたドラゴンイエロー迅雷孝太が突然暴れだし、看護師数名を殺害した後、自らも命を絶つという事件が起きた。 そして、迅雷孝太の死を事前に察知していたかのように出現した邪竜帝国に、石動道三はるりをドラゴンイエローとして正式にドラゴンナイツに迎え、これを撃退した。
石動研究所 プライベートルーム。
「ユミーザ様…使いの邪竜兵からこれをユミーザ様にお届けするようにと…」
白衣を着た女がソファーでくつろいでいる紫苑裕未の前に跪き、黒いアタッシュケースを差し出していた。
女は救出された裕未の看護を担当していた看護師の一人だったが、裕未に触れる機会が一番多かった女は、気づかないうちに邪竜帝国の者だけが判別できるマーキングを裕未に付けられ、帰宅途中、ギールに捕らえられて邪竜帝国の従順な僕にされて、ギールの命令を裕未に伝えるメッセンジャーとして働かされていた。 そして、迅雷孝太の凶行は隔離されて動けない裕未が彼女を操り行った邪竜帝国の陰謀だった。
「ご苦労様」
受け取ったケースを膝の上に置いて中を確認する裕未がチラリと女を見やると、女の目はアタッシュケースに釘付けで、中に入っている物を想像し、ゴクリと生唾を飲み込んでいた。
「フフフ…すっかり邪竜の虜ね。これが欲しいの?」
「ハ…ハイ…もう…我慢…できません…」
病的とも思える目で見上げている女を裕未は嘲笑い。
「フフッ…いいわ、挿れてあげるから準備なさい」
「ハイ…お願いします…ユミーザ様…」
白衣のスカートをまくりあげ、白のストッキングと下着を下ろした女が四つん這いになりお尻を向けると、裕未は届けられた邪竜のオスの偽生殖器をケースから取り出し妖しく微笑んだ。
「フフフ…これなんだけど… いつもお前を悦ばせているモノとは少し違うみたい…」
自分に向けられた女の性器に黒い偽生殖器をズブリと挿入した。
「フフッ…メッセンジャーとしての役目はおわりよ。今からは邪竜帝国の兵、人の姿をした邪竜兵として働いてもらうわ」
偽生殖器を挿入され、悦びの声を上げていた女の声が獣のような呻き声に変わり、見開かれた目は蛇のような冷たい黒に変色していった。
「フフフ…1時間もすれば、偽生殖器がお前の性器で増殖する。 その生殖器を他の女に植え付けて仲間を増やしなさい」
「グルゥ…カシコマリ…マシタ…ユミーザサマ…」
数日後
町に現れた邪竜兵を迎撃し終えたドラゴンナイツは、人とは思えない姿をした女たちに囲まれていた。
人間の女性の顔をしているが、首から下は黒光りする小さな鱗で覆われ、刃物のような鋭い爪と牙、蛇のような冷たい黒い眼をしていた。
「なんなんだ…」
「この人たちは人なの… それとも邪竜兵なの…」
「人だよ。 あの人、あの真ん中の女の人、研究所の医療スタッフの…」
「邪竜帝国は人間を邪剣士や食料以外にも、兵士としても利用するようになったのでは… だとしたら、この人たちは、私や裕未さんと同じように操られているだけなのかも… レッド、どうしますか。私たちの時と違って、兜などで操られているようには見えません。何か別の方法で…」
じっと身構えたまま動かないドラゴンレッド裕未にドラゴンイエローるりが指示を仰ぐ。
「そうね。みんな、調査用の検体として数名を捕獲します。それから撤収するわよ」
「「「「了解」」」」
メンバー全員に指示を出した裕未はヘルメットの中で邪悪な微笑みを浮かべていた。
(フフフ…すべて計画通り…)
石動研究所 地下隔離区画。
「幻覚剤に似た成分の薬物が検出されただけで、他は全く異常ない… 普通の人間、としか言えないな」
「彼女たちは薬物で邪竜帝国に従わされていたと言うことですか」
「いまはそうとしか言えないな。他に質問はあるか? なければ調査に集中したいが」
「裕未クンが邪竜兵にされている女性を救出するために邪竜帝国への潜入を試みたいと言っているのですが、弓永先生のご意見を伺いたいと思っています」
「紫苑裕未がか? あいつは邪竜帝国から救出されてまだ日が浅い。それが少し気がかりだが…こちらから攻め込むには、いい機会かもしれないな」
さやかはゴム手袋を嵌めた手で女たちの体から取り除かれた黒い鱗スーツを調べながら話を続ける。
「被害者たちの体を覆っていたのは爬虫類どもの抜け殻か何かで作られた戦闘服のような物だ。この鱗スーツが使えれば言うことなしか?」
「弓永先生も同じお考えのようですね。そのスーツの安全性はどうですか?」
「特に細工が施されている様子はないが、紫苑裕未ひとりで行かせるつもりか?」
「いえ、裕未クン、裕香クン、るりクンの三人に潜入してもらうつもりです」
「ほう、三人とは大胆だな。司令の考えだ異論はない。だが少し時間をもらうぞ。スーツもそうだが、紫苑裕未とるりは邪竜帝国に操られていたからな。もう一度チェックしておきたい」
「私からもお願いしたいことですから、宜しくお願いします」
石動道三と弓永さやかが話をしている頃、新たな動きを見せた邪竜帝国を警戒する為にドラゴンナイツは行方不明者が多発している地域を中心にパトロールを行っていたが、裕未は身代わりの邪竜兵にGPS発信機を持たせ、自身は廃墟ビルの一室でギールとまぐわい悦びの声をあげていた。
「…はひぃ…ドラゴンナイツは捕獲した女たちからは何も……あふぁぅ…ハイ…ギール様のご命令どおり……邪竜帝国への潜入作戦を………くひぃ…ギールさまぁ…もっと…もっと……おねがい……します……」
「クックックッ…ユミーザ、あなたは最高のメスですね。フンッ!」
「あひっ…あり…がとう……ございます………あつい……ギールさまのあつい……わたしの中にあふ…あふれるぅぅ……」
ギールの生殖器から放たれる精液を受け止めた裕未も昇りつめ、全身を強張らせて震えていた。
「クックックッ…先にイかされるとは……邪竜王様にお仕えするようになってさらに良くなりましたね」
「ウフフッ…ありがとうございます…ギール様………あぁ…邪竜王様にお会いしたい……邪竜王様の…で…」
虚ろな瞳で淫靡に微笑んだ裕未は精液と秘液でドロドロになっているギールの生殖器を邪竜王に犯されることを想像しながら激しくしゃぶりはじめた。
「ウックック…ユ…ユミーザ…ユミーザ……やめなさい…ユミー…グンフゥン!!」
「ウフフ…私は邪竜のメス……邪竜王様のメス……ギール様のメス……」
興奮した裕未の躯が発するメスの匂いは冷静なギールをも狂わせる。
「クゥックック…もう一度イかせてあげますよ…ユミーザ!!」
「ウフフフ…ハイ…よろこんで…」
ギールは裕未を仰向けに押し倒すと、誘うように口を開いている裕未の秘裂に自身の生殖器を突き入れた。
そして、三人による邪竜帝国潜入作戦が実行されようとしていた。
「裕未さん、邪竜兵が逃走しはじめました。 そちらに向かってます」
「こちらも確認したわ。いま裕香とるりさんが群れに紛れ込んだわ。それじゃブルー、あとをお願いね」
「了解です。気をつけて下さいね。裕未さん」
裕未は邪竜の皮スーツに身を包み、夜陰にまぎれて邪竜兵の群れに潜り込んだ裕香とるりを見つめたまま動こうとしなかった。
「クックックッ… あの二人が邪竜帝国に辿り着くころには、お前がすり替えたスーツに仕込んだ薬が効いてることでしょう」
気配を消して闇に潜んでいたギールが姿を見せると、裕未の口元が妖しく歪んだ。
「ハイ、二人も邪竜帝国に全てを捧げるメスに…ウフフ…」
「クックックッ… 行きましょうかユミーザ。邪竜王様がお前の帰りをお待ちですよ」
「はい ギール様」
裕未はギールが用意していた邪剣士ユミーザの装備を纏うと二人とは別のルートで邪竜帝国に帰還した。
「今は堪えるしかない。 一時撤退するぞ」
先の戦いでメンバーの1人メタルピンクを失った装甲戦隊メタルギアは撤退を余儀なくされた。
「ハッハッハッ、メタルピンクを欠いたメタルギアなど、もはや我らの敵ではない。 これからは機械帝国メタリアンがこの星の支配者となるのだ!」
障害となるメタルギアを排除し、気を良くした機械帝国メタリアンは殺戮と破壊のかぎりを尽くしていた。
「ふ…ふざけないで…お前たち機械帝国に…好き勝手させるものですか…」
退却したメタルギアと入れ替わるようにして現れたメタルビークルの運転席から、体中に巻かれた包帯に血を滲ませている痛々しい姿をした女が銃口をメタリアンの怪人に向けた。
「何だオマエは。 我々メタリアンに逆らうつもりか!」
「私は…私はまだ戦えるのよ… 私は…メタル……なん…だから…」
「なんだと!!」
だが、女は持っていた銃を落とすと、そのままアスファルトの上に崩れ落ちてしまった。
「フフッ、あの爆発で生きていたとはな」
鋼鉄のベッドの上に寝かされている女を見下ろし、邪悪に微笑む機械帝国メタリアン皇帝メタリアン。
「私は…まだ…戦えます……戦わせて…ください……お願い…です…お願い…します……司令…」
左半身に負った火傷から血を流し、虚ろな瞳を彷徨わせて声を漏らす女。 メタリアン怪人の前で意識を失い倒れた女は機械帝国の要塞に運び込まれていた。
「私を…私を……外さないで……くだ…さい…」
涙を流し懇願する女は、ただうわ言のように同じ言葉を繰り返していた。
「フフッ、なるほどそう言うことか。 この程度の傷で廃棄されるとは、人間とは脆いものだな。 女、それほど戦いたいか」
「…はい……戦い…たい……私は…戦士…です……戦わせて…ください……」
「フフッ、よかろう。 お前の願い叶えてやろう」
「……あ…りが…とう……ござい……」
安堵の表情を浮かべた女の意識は途絶えた。
「ううっ…ここは……確か…私は…」
天井、床、壁、全てが電子機器の基盤のようになった部屋。 裸で金属製の台に拘束されている少女が目を覚ました。 彼女の名前は一之瀬瑠香。 3日後、2代目メタルピンクとして装甲戦隊メタルギアに配属される予定だった。
「フフッ、目覚めたか」
「! 誰ッ!! ここはどこなの!!」
寝かされている鋼鉄の台から鈍い振動が伝わり、台はゆっくりと回転しながら起き上がると、漆黒の鎧にマントを着けた人影の正面で止まった。 瑠香は一目見て、それが何者なのか理解できた。
(機械帝国…皇帝メタリアン)
「私をどうする気ですか…帰して下さい…私はただの学生です…」
「フフッ、フフッ、ただの学生とは面白い。 面白いぞ、新しいメタルピンク」
「えっ…」
(メタリアンが、私がメタルピンクだって知ってる… どうして…)
「し、知りません… 違います…」
「フフッ、呆けるな。お前が2代目メタルピンクになることは調べがついている。 そうだな、メタルレディ」
「ハッ、仰せのとおりでございます。 偉大なる皇帝メタリアン様」
カツカツと金属音を響かせ歩いてきた人影がメタリアンの足元に膝をつき答える。
「えっ、ど、どうして…あなたが…」
「ウフフッ…」
顔の左半分と体を漆黒と紫の艶のあるメタルアーマーで覆われた女が邪悪に微笑む。
瑠香は見覚えのあるその横顔に自分の目を疑った。 変わり果てた姿で機械帝国皇帝メタリアンの前に跪いている女。 機械帝国メタリアンとの戦いで重傷を負い、引退を余儀無くされた初代メタルピンク、葛城茜だった。
町を守ろうと傷ついた体で出撃した葛城茜は、メタリアン怪人の前で意識を失い、その後、機械帝国の要塞に運び込まれ、皇帝メタリアンに改造手術を施されて機械帝国の女戦士として身も心も改造されていた。
メタルレディとなった茜はメタリアンを見上げると小さく頷き、磔にされている瑠香に歩み寄るとアーマーで覆われた冷たい指で瑠香の体に触れる。
「キャッ… ど、どうして…どうしてですか…」
「ウフフッ…」
「メタリアンを憎み、メタルピンクとして戦ってきた茜さんがメタリアンになるなんて…」
「フフッ、葛城茜は戦士として戦い続けることを望んだ」
「なによ…それ…」
「メタリアン様は素晴らしい体と永遠の命を与えて下さった。機械帝国メタリアンの戦士として、私を迎えて下さった。 でもお前たち人間は、使い物にならないと判断すると私をゴミクズのように……捨てた!」
茜は怒りと憎しみのこもった目で瑠香を睨む。
「捨てただなんて…そんなことありません! メタリアンは茜さんを利用しようとしているだけです」
「フフッ、葛城茜には体と一緒にメタリアンの女戦士としての記憶を与えてある」
「ウフフッ…私はメタリアン様に永遠の忠誠を誓う女戦士メタルレディ」
「ひどい…茜さんの記憶を作り変えたなんて…… 目を醒まして下さい!! 茜さんはメタルギアの隊員です!! メタルピンクだったじゃないですか!!」
「だった…ね… フフッ…ウフフフッ……」
「あっ、違います… 茜さんは今でもアウッ…」
瑠香の頬を撫でるように茜の平手がビシッと音をたてる。
「私から全てを奪った小娘が、ふざけたこと言ってるんじゃないよ!!」
「そんな…私は…」
「私は執念深いからね。ちゃんとお礼はさせてもらうよ。 ウフフッ」
「フフッ、おしゃべりはそれくらいでいいだろう。 はじめるのだ、メタルレディ」
「ハッ! かしこまりました。メタリアン様」
「何を…私に何をするつもりですか…やめて下さい…」
「ウフフッ、怖いのかい? メタルピンクが怯えてるのかい? アハハハッ お前を八つ裂きにして、骸をメタルギアに返してやっても構わないんだけどね…。 ウフフフッ…」
「狂ってる……ホントにメタリアンになってる…」
「ウフフッ いまからお前もメタリアン様の為に働けるように改造してあげるわ」
「えっ……いや…やめて……やめるから…メタルピンクになったりしないから…」
「ウフフフッ…」
金属製の台が元の位置に戻され、瑠香は仰向けに寝かされると肘から下と膝から下、そして胴体に金属製のカバーが被された。
「お…おねがいします……やめて下さい……助けて下さい…」
「ウフフッ…お前はこれから戦闘員、メタルジャーに生まれ変わるのよ。 と言っても、完全なメタルジャーに改造してしまったら、メタルギアに送り帰せないからねぇ… フフッ…ウフフフッ…今から装着する特殊なメタルスーツで、お前はメタリアンの命令どおりに働く、メタルジャーモドキになるのよ」
「そんな……いや…いやいや……イヤァァァ!!」
首を左右に振り泣き叫ぶ瑠香の口元に、メタルレディが金属製のカバーが被せる。
「ウフフッ…そんなに怖がらなくても大丈夫よ。 次に目を醒ましたときには、メタルジャーモドキに生まれ変わっているから」
「いや……たすけて…たすけて…くだ…さ………」
口元に被されたカバーから噴出された麻酔ガスで瑠香は深い眠りに堕ち、それを確認したメタルレディは瑠香の体に取り付けたカバーに銀色の液体が流れる細いチューブを取り付けた。
数時間後
「グレート・メタリアン!」
皇帝メタリアンの前に、メタルレディと一緒に現れた瑠香が直立の姿勢から右手を斜め上に突き出す機械帝国メタリアンの敬礼の姿勢で声をあげる。 瑠香は袖なしのハイネックレオタードに肘までのグローブと膝までのブーツを着けたように、艶のある銀色の特殊な金属膜で覆われており、口元と目元には同じ色をしたルージュとシャドーがひかれ、銀色のコンタクトレンズ型のカメラを入れられた眼が銀色に輝いていた。
「メタリアン様、メタルピンクへのモドキパーツ装着が完了致しました。 いまやメタルピンクはメタリアンの命令に絶対服従のメタルジャーモドキに生まれ変わっております」
メタルレディが横目で合図すると瑠香は一歩前に踏み出して。
「私はメタルジャーモドキ01。 偉大なる機械帝国メタリアンの特殊工作員です」
「フフッ、新しいメタルピンクを改造し、メタリアンの刺客としてメタルギアに送り込む。 面白い作戦だな、メタルレディ」
「ハッ! ありがとうございます。 早速この者をメタルギアに… メタルジャーモドキ01!」
「グレート・メタリアン!」
声をあげた瑠香が下腹部に描かれていた機械帝国メタリアンの紋様に触れると、眼のコンタクトがクリアになり、体を覆っている銀色の金属膜が体の表面を移動して瑠香のヘソにピアスとなって収まった。
「私の任務。 それはメタルピンク、一之瀬瑠香としてメタルギアに潜入し、偉大なる機械帝国メタリアンの敵、メタルギアを抹殺することです」
瑠香は無表情で刷り込まれた命令を復唱した。